2023.09.05

みがく

芸妓クイズ→「私たちの“芸者名”はなにをきっかけに決まる?」さっぽろ芸妓日記vol.2

札幌で芸妓をしております、「こと代」と申します。

「芸妓」といえば、京都のイメージが強いと思います。しかし北海道にも開拓期から道内各地に花柳界がございました。現在は札幌のみになってしまいましたが、「さっぽろ名妓連」には12名の芸者衆が所属し、毎日お稽古、お座敷などで活動しております。

連載「さっぽろ芸妓日記」では、札幌の花柳界の歴史や文化などをご紹介していきたいと思います。お付き合いのほど、どうぞ宜しくお願いいたします!

クイズ:芸者名の由来は、なんでしょう?

突然ですが、ここでクイズです。私の芸者名“こと代”は、“置屋のお母さん”(=花柳界では、お師匠さんのことをこのように呼びます)が付けてくださったのですが、由来はどこからきていると思いますか?

①お琴を習っていたから
②琴似出身だから
③お母さんのフィーリング

・・・・正解は、③お母さんのフィーリングでした。笑

札幌では入門する時にお母さんが名前を選んでくださいます。だいたいはその子の持つ雰囲気やイメージから連想して、お母さんがビビっときた名前にしてくださっています。厳密な決まりはありませんが、お姐さんと同じ漢字が付くこともよくありますよ。

以前、私の名前の由来をお母さんに聞いた時は「雰囲気と、呼ばれたときに分かりやすく、やわらかい音の名前にしたかったから。」教えてくださったことがあります。

名前にちなんだ芸者衆の必需品といえば、「千社札(せんじゃふだ)」。
活動している街の名前と芸者名のみが書いてある小さなシールです。

(札幌の芸者衆は最近は東京や京都の千社札屋さんにお頼みして作っていただいています。)

こちら、お財布に貼ると「お金が舞い込む」、お名刺入れに貼ると「仕事が舞い込む」なんて言われる縁起物なのです。

芸者衆のお名刺代わりなので常に持ち歩き、お座敷でお客様にお配りしてご挨拶させていただいております。料亭や、よく寄らせていただくご飯屋さんなどにもぺたぺたと貼らせていただくことも。

川甚さん(さっぽろ川甚本店)の柱。この隣には昔のお姐さんや、他の街のお姐さんの千社札も貼ってあります)

ベーシックなものは短冊形ですが、今やデザイン・形も様々。季節や気分によって変えておりますので、それぞれの個性が出ており集めるのも楽しいと思います。みなさんも、芸者衆に会った際は是非「千社札」、貰ってみてくださいね!

20代の3人組:左から順に「小梅」「ふみ代」「こと代」。

Sapporo Geiko's mind in one-word English ~札幌芸妓の”こころ”を英語でひとこと~

Hello, everyone! My name is Kotoyo. I am a Geisha in Sapporo, Hokkaido.I will write about the days of geisha in Sapporo. I want to tell the whole world how attractive Sapporo Geiko is.Today's topic is "Senjafuda (flower card)"

"Senjafuda (flower card)" is geisha’s business card. The name of the town and geisha name are written on it. It is said to be a lucky charm that brings happiness. We go around each seat with it and greet to the guests. We change the design and shape of it every season, so please collect them and enjoy!

***
連載「さっぽろ芸妓日記
文:さっぽろ名妓連 こと代
編集:ナベ子(Sitakke編集部)

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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