秋はキノコ採りを楽しむ人が多い季節ですが、毎年のように食中毒も発生しています。
キノコ採りをする人もしない人も気を付けたい食中毒、防ぐにはどうしたらいいのでしょうか。
連載「じぶんごとニュース」
食中毒防止の啓発活動を行う「札幌キノコの会」の長谷和幸さんのキノコ採りに同行しました。
札幌近郊の林ですが、道路から数十メートル入ると白いキノコの大群生地。
長谷さんが発見したのは、「ドクツルタケ」。「“殺しの天使”というくらいの名前がついていて、これ1本で死に至る可能性が高いというキノコ」だといいます。
間違って食べると、その毒で内臓の細胞が破壊されるという、恐ろしいキノコです。
「殺しの天使」の群生地には、以前は食用とされてきたものの、いまは毒キノコと紹介される「ツルタケ」や「スギヒラタケ」も。
およそ9割が、名前もついていない、よくわからないキノコだという最新の研究報告もあります。
毒キノコばかりの森の中に、お宝キノコも隠れています。
長谷さんが「お~!これはヒットです!」と声を上げたのは、「ヤマブシタケ」。ダシがよく出て、スープにぴったりの高級食材です。
こちらは香り高い天然の「シイタケ」。
欧米でキノコのクイーンと呼ばれる「タマゴタケ」も見つけました。
およそ4時間の散策で30種類のキノコが採れましたが、食用はわずか5種類だけでした。
長谷さんは、「毒キノコと食用キノコが本当にすぐ近くに出ていることがよくある」と話します。
食中毒を防止するために、キノコ採りをする人もしない人も注意したい、重要なポイントがありました。
北海道の食品衛生課・宮田奉奈専門員は、「道内では誤って毒キノコを食べてしまう食中毒が毎年のように発生していて、平成元年以降の患者数は350人に上る。知らないキノコは、『採らない、食べない、人にあげない』という3つのポイントを必ず徹底してほしい」と話します。
また、食用のキノコでも、鮮度が落ちたり傷んだりしたものは食中毒の危険があるので、十分に注意が必要です。
連載「じぶんごとニュース」
文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部IKU
※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2022年9月19日)の情報に基づきます。
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