「天気を味方にすると、暮らしはもっと快適になる!」をテーマに、毎日の生活に役立つお天気情報の”見方”を気象予報士がお伝えします。
夏休みシーズン、子どもと家で過ごしたり、外出したりする機会が増えます。天気予報を見て暑さ対策をすることはもちろん大切ですが、身近なところにも意外な危険が潜んでいます。
JAF(日本自動車連盟)が行った実験※1では、外の気温が20度を少し超えるくらいの日でも、日ざしがあれば車内の温度は50度近くまで上昇しました。少しの時間でも「脱水症状や熱中症」を招くおそれがあるため、少しの買い物でも子どもが寝ているからと、車内に置き去りにするのは絶対にやめてください。
30度を超えるような厳しい暑さの炎天下に車を駐車しておくと、サンシェードなど何も対策を行わなかった場合、ダッシュボードの温度は70度を超えることもあります。放置した100円ライターには亀裂が入り可燃性のガスが抜けてしまうという結果も。
車を使わず散歩をする場合でも、日よけ対策を万全にしていても、地面からの日ざしや熱の跳ね返りに注意が必要です。大人の顔のあたりよりもアスファルトに近いベビーカーや、子どもの方が暑くなり、熱中症の危険性が高くなります。
屋外だけでなく、屋内にも危険が潜んでいます。消防庁の発表※2によると、全国で去年8月に熱中症で救急搬送された人のおよそ4割が自宅で発症しています。
火を使っての料理、浴室など冷房がなく湿気のたまりやすいところの掃除、ベランダや庭での作業など、普段の生活の行動でも熱中症のおそれがあります。一番暑くなる昼前後を避けるなど、時間帯にも気をつけましょう。
自分は大丈夫と思わず、暑くなる日はもちろん、普段から気をつけるようにしましょう。特に暑くなる日は、わたしたちもテレビやラジオでしっかりとお伝えしますので、これからもHBCの天気予報をぜひご活用くださいね。
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児玉晃予報士が所属する気象予報士クリエイター集団「サキドリーズ」が運用するYouTubeチャンネルてんきよほうでは、日本全国の天気や季節の話題をわかりやすくお伝えしています。
<参考>
JAFが実施した実験※1
「真夏の車内温度(JAFユーザーテスト)」
https://jaf.or.jp/common/safety-drive/car-learning/user-test/temperature/summer
消防庁発表資料※2
「令和3年(5月から9月)の熱中症による救急搬送状況」
https://www.fdma.go.jp/disaster/heatstroke/post3.html
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