2022.08.03

暮らす

プロが教える!節約のためにすぐにできる3つの固定費の見直し方

旭川在住・ファイナンシャルプランナーの鶴羽です。
夏ですね! 夏になると思い出すのが子ども時代のこと。筆者の学校では夏休み明けにどれだけ日に焼けたかを競う大会がありました。色白の筆者は赤くなるだけで入賞することが叶わず、子ども心に残念でなりませんでした。昭和の時代の話です。今の年齢と紫外線の量を考えると背筋の凍る話です。

さて、今年の夏は様々なイベントが再開することになりお出かけの機会も増えそうですね。財布の中身が気になりだしませんか?
今回はお金を考えるうえで大切な固定費の見直し3つのコツをお伝えしていきますね!

見直し前の準備

普段、筆者が家計の見直し相談を受けるときは毎月どれくらいお金を使っているのか全体像を把握したあと、次のステップとして家計を固定費変動費に分けています。ざっくりとしたイメージですが、固定費は毎月の生活にかかるお金、例えば家賃や光熱費など。変動費は毎月ではないもののたまにかかるお金、例えば旅行やイベントにかかるお金、お祝い事などの慶弔費などがあげられます。

見直し方1:住宅費をかけ算、たし算してみる

固定費のなかでも住宅費は一番大きな支出ではないでしょうか? 筆者の元に来られる相談者の統計ですが、独身の女性の場合は賃貸にお住いの割合が95%くらい。40代にさしかかるとこのまま賃貸でいくか購入するかで悩まれるようです。

筆者の住む地域では築年数にもよりますが、アパート2LDKで家賃6万円くらいの賃貸が多いよう。この場合、6万円×12ヵ月で年間72万円かかりますね。もし、22歳からアパートで一人暮らしを始め、20年間家賃を支払っているとなると住宅費は計1,440万円。40代にさしかかり、ふと「あれ?このまま賃貸でいいのかな?」と悩みはじめる方が多いのも無理がありません。

生きている限り住むところは必要なので、平均寿命の86歳まで家賃6万円を支払い続けたらさらに3,168万円かかり、合計4,608万円が一生涯の住宅費となります。毎月6万円でも一生涯のトータルで考えると、結構支払いがかさんでしまうと思いませんか?

筆者は独身女性に住宅購入のご提案をすることもあります。戸建ての場合、購入後に家族が増えたら建て替えも視野にいれられますし、人に貸して家賃収入を得る・売却するという方法も取れると思います。

固定費である住宅費を支出から資産に変えることは一つの手段です。すでにローンを組んで住宅を購入していても金利を下げられる方法や総返済額を減らす方法もありますので、気になる方はファイナンシャルプランナーに相談してみてくださいね。

見直し方2:保険の内容を確認する

保険を大きく分けると、病気や死亡など万が一の備えのための保障を買う保険と、学資保険や個人年金保険など将来使うためにお金を貯める保険、の2種類になると思います。知るとおもしろいと言われる保険も学ぶ機会がなかなかないので、選ぶ基準がわからないまま加入しているケースが多いです。

筆者は生命保険証券診断士という資格も持っているのでニーズに合った保険を探すのはたやすいのですが、保険料が安ければいいというわけでもないところが保険選びの難しいところです。

1:入院に備えたい、仕事を休んだときに備えたいなど、どんな保障が欲しいのかを考える(保障内容)
2:その保障は期間限定でいいのか一生涯欲しいのか考える(保障期間)
3:条件を合わせて各保険会社の保険料を比べる(保険会社)

1から3の()書きの順で選ぶと保険選びの正解に近づけますが、3から1の順で加入していることがほとんど。同じような保障内容でも保険会社によって保険料の設定が違います。固定費を削減するという観点では、目的が合っていれば保険料は安いものを選ぶのがおすすめですよ。

自分ではなかなか難しいという方はプロの手を借りるのもいいでしょう。いろいろな保険会社を取り扱うお店で比較をすることもおすすめです。
お金を貯めるのが目的の保険の場合、保険料は全部でいくら支払い満期を迎えたらいくら受け取れるのかを計算してみましょう。ときにお金を貯める機能以外の保障も一緒に買って元本割れをしていたり、積立のつもりがそうではなかったりするケースも。

保険のなかにはドル建てや投資信託のような保険もあり、筆者は肯定的ですが変動するリスクもあるので理解してから契約しましょう。
上手に利用すると固定費だった保険料が貯蓄に変わるかもしれません!

見直し方3:ついで買い

家計改善をするときにレシートを持ってきていただくのですが、よく聞かれるのは食品や日用品などが混ざっているレシートの仕訳。分別が面倒だと言われます。
鶴羽式仕訳だと実は仕訳はあまり重要ではありません。混ざっていても全体の金額を把握できればよいと思っています。

重要なのは“そのお店で何を買っているか”です。要は「余分なものを“ついで買い”していないですか?」ということなのです。「安いから」「いつも使うから」とついで買いし、家に帰ったら「意外にまだストックがあった」という経験はありませんか?

“ついで買い”はよかれと思ってやっていても、積もり積もって在庫過多になり意外と浪費に繋がっていることも。防災用は別として、基本的には最後の1個を開けたら購入するなどあまりストックはしないように気をつけましょう。

まとめ

先日、外国のコインを日本円に両替してくれる場所があるという情報をテレビで見ました。両替した日本円を電子マネーにチャージもしてくれるそうです。数年前に海外旅行をしたときのコインが手元に残っていたのを思い出し、円安傾向の今、日本円に両替して電子マネーにチャージできるのはいいなと思いました。道内は3か所しかないそうなので出張の際に両替しようと思います。このように忘れていたお金は最初からなかったようなものなので、欲しいものを手に入れたり外食したり暮らしを豊かにするお金に回してもいいのではないでしょうか。

一方で、今回ご紹介した固定費で節約したお金は、一度見直すと継続的に積みあがっていくので、生活費に回さず積立型の投資信託など運用に回すように心がけることをおすすめします。

文:FP鶴羽(ファイナンシャルプランナー)
HP:株式会社トリプルエム

【画像】freeangle、HiroS_photo、CORA、Graphs / PIXTA(ピクスタ)

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

この記事のキーワードはこちら

SNSでシェアする

  • twitter
  • facebook
  • line

編集部ひと押し

あなたへおすすめ

エリアで記事を探す

FOLLOW US

  • twitter