2021.08.31

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気付いたら金欠…それって「隠れ赤字家計」かも?FPが教えるお悩み別解決法

あなたの毎月の家計は、黒字(プラス)ですか? それとも赤字(マイナス)ですか? 後者に当てはまる場合、“気付いたら”赤字になっていた……そんな方も少なくないのではないでしょうか。

今回はファイナンシャルプランナーである筆者が、家計への向き合い方をご提案。お悩み別にお金の管理方法をご紹介します。

家計簿をつけて「隠れ赤字家計」を発見

自分で生活費を管理している場合、まずは家計簿をつけるという選択肢があります。

普段家計相談に乗っていると、10人中8~9人は「家計簿をつけていない」、もしくは「途中で挫折した」と話します。もう何年も継続してつけているという方もまれにいますが、尊敬に値するレベル。それほど家計簿って、辛抱強くコツコツ積み重ねていける方でないと、継続できないイメージがありますよね。

筆者の持論としては、家計簿は1円単位できっちり合わせる必要はないと考えています。何にどれくらい使っているのか、その支出は自分にとってどんな価値があるのかを見極めるためのものだと思うからです。

家計簿は自分のお金への価値観と向き合うための大切な作業で、つけることで客観的に見ることができます。収入が少ないのか、支出が多いのか……もし手を加えようがない支出だとしたら、次の一手を打たなければなりません。

毎月のお金の流れを大まかに把握できるようになれば、年に一度、たとえば年末に貯蓄額を確認するだけでもOK。この作業を怠ると、実は隠れ赤字家計になっている場合があります。

ボーナスがいつの間にか消えていると思ったことはありませんか? 毎月の赤字をクレジットカードで先払いにし、ボーナスで補填していると、そのようなことが起こり得ます。そうして慢性的な隠れ赤字家計になっていることが意外に多いのです。

ドキっとした方は、アプリもありますので、今こそ家計簿を取り入れてみてはいかがでしょうか?

お金の管理が苦手でも大丈夫!お悩み別の解決方法

家計簿をつける意義を解説したところで、続いてはお悩み別に管理法をご提案していきます。

お悩み1:家計簿をつけているのに毎月赤字

すでに家計簿はつけているのに、気付いたらお金がなく、給料日まで何日かある……そんな状況に身に覚えがありませんか? 家計簿を取り入れていても毎月赤字になるという方は、“予算化”ができていないのです。

まずは毎月必ず出ていくお金(固定費)を確認しましょう。家賃、水道光熱費、携帯代、保険料、車のローンなどなど……それらを除くと、手元にいくら残りますか?

その残ったお金を予算化しましょう。たとえば1日3,000円、もしくは1週間20,000円の予算と決めてしまいます。余ったお金は次の月へ繰り越さず、貯金箱へ。そうして貯まったお金は、やり繰りを頑張ったご褒美にあてるのもオススメです。

さらに月々でやり繰りをして、ボーナスは貯蓄にまわすという習慣も身につけましょう。また、大きな固定費を今一度見直すことも有効です。

お悩み2:ついつい手元のお金をすべて使ってしまう

あったらあっただけ使ってしまう……これも習慣です。ついつい手元のお金をすべて使ってしまう方は、仕組みを作る必要があります。

たとえば給与天引きや、金融機関の自動積立などが挙げられます。給与が振り込まれるタイミングで、お金が自動で振り分けられる仕組みを作ってしまうのです。

一度仕組みさえ作ってしまえば、あとは知らず知らずのうちにお金が残るようになります。

お悩み3:どう考えてもやり繰りできない

「いくら考えてもやり繰りできない!」その場合には、家計のやり繰りが上手な人や専門家に話を聞いてみるのも一案です。第三者にアイデアをもらうことによって、自分では気付かなかった節約ポイントが見つかることもあります。

筆者も家計相談に乗るときは、普段の生活スタイルを聞きながら、家計に合った節約法を一緒に考えます。数字を削減することは理論上は簡単なのですが、実行できなければ机上の空論になってしまいます。

たとえば毎週末外食をしていて、外食費が高い家計の場合。普段忙しくしていて、美味しいものを食べるのが唯一のストレス解消ということであれば、そこは節約ポイントではないと考えます。他の固定費やローンの金利など、ストレスなく節約できるところを見つけ出すのです。

それでもまだ節約が必要となれば、最終的には外食費を減らすようアドバイス。そんな中でも、回数が優先なのか、食事の質が優先なのかを聞いて、回数優先ならば安いお店を探してコストダウン、質が大切ならば美味しいものを存分に食べ、その代わりに外食の回数を減らすという提案を行います。

どこを削ったらストレスがないかを考え、楽しく節約することを重視しなければ、長続きは不可能なのです。

まとめ

どうしても収支が合わない場合には、それが期間限定の赤字なのか、ずっと続く赤字なのかによって、収入を増やす方法を考える必要もあります。とはいえ、まずは予算化する、習慣化する、第三者の意見を聞くなど、できることから始めてみてはいかがでしょうか。

文:FP鶴羽(ファイナンシャルプランナー)
HP:株式会社トリプルエム

【画像】mapo_japan / Shutterstock

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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