2021.08.22

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【函館の愛される店】明治創業131年 函館最古参のそば処

そば処 まるみなみ 〈函館市若松町〉

明治から令和へ、創業131年。函館 最古参のそば処。

丸南の初代・大山マキは、東京で夫・春吉とそば屋を営んだのち、春吉の知人であった柳川熊吉(※)を頼って函館へ渡り、明治23(1890)年に丸南を開店。懸命に働きながら、店を軌道に乗せていった。5代目の大山紘生さん・愛弓さん夫妻によると「店は何度か移転していますが、立地は停車場(函館駅)の近くにこだわっていたと聞いています」当時、駅には待合所がなかったというが、列車を利用する人々の多くが丸南の暖簾をくぐったのだろう。店は大いに繁盛したそうだ。

昭和10年改築時の丸南本店。「何度大火にあっても、都度店を再建させている初代は本当にすごい人だなと思います」(大山愛弓さん)。

また、丸南といえば今も海岸町、豊川町、美原に支店がそれぞれに営業しているが、暖簾分けは初代が率いた明治時代から、忠実に働く親戚などに支店を持たせ、その後多いときで13店舗が開店し、『丸南一族会』なる集まりが組織されていた時代もあるという。
その後、2代目、3代目の時代を経て、4年ほど前に4代目の信義さんから息子の紘生さんへとバトンが引き継がれた。

さて、紘生さんの代になって、大きく変わったことがいくつかある。まずは店そのもののリニューアルだ。周辺のホテル建設に伴って、昨年、それまでの立地の隣に移転、建物を一新した。店名もこのとき『丸南本店』から『そば処 まるみなみ』へ。さらに、同じタイミングでそばの原料の見直しもはかり、使うのは空知管内北竜町産の石臼挽きそば粉のみにシフト。こうして、創業から131年目となる今を歩んでいる。

日替わりランチなども人気だが、今回は『酒肴セット』1680円を紹介。酒またはビール小瓶、蕎麦味噌、いたわさ、えびの天ぷら、そばと、肴から〆までそろったお得なセット。なお、そばは二八そばで、かえしは本枯節と宗田節からとった出汁を使用。

「通常メニューにない、一夜限りの酒肴をそろえた『よるみなみ』という限定的な営業も時々しています。アーティストを招いて、音楽と絡めたイベントにすることもありますね。毎回たくさんの方に来ていただいて、開催するたびに手ごたえを感じています」(大山紘生さん)。

店内で販売しているTシャツやトートバッグは、5代目と漫画『とんかつDJアゲ太郎』の作者・小山ゆうじろう氏とのコラボグッズ。

そば処 まるみなみ

住所:函館市若松町19-5
電話:0138-22-0287
Facebook:そば処 まるみなみ
Instagram:@maruminami_soba


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※箱館戦争後、町中に放置されていた榎本軍の遺体を実行寺の住職と共に埋葬。その後、榎本軍の戦死者を慰霊する『碧血碑』を建立した人物。

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peeps hakodate vol,92 PEEPSが選ぶ【函館の愛される店】FILE No,75より

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函館の新しい「好き」が見つかるローカルマガジン。 いまだ開港都市としての名残を色濃く漂わせる函館という街の文化を題材に、その背後にいる人々を主人公に据えた月刊のローカルマガジン。 毎号「読み物であること」にこだわり、読み手の本棚にずっと残り続ける本を目指して編集・制作しています。(無料雑誌・月刊/毎月10日発行)

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