北海道・十勝地方南部に位置する大樹町。この連載では、宇宙のまちづくり、観光、移住、日々の暮らしのことなどを綴っている『宇宙のまち大樹町公式note』より、選りすぐりの記事をお届けします。

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皆様はじめまして!2020年5月に、札幌から大樹町に移住してきた、岡山ひろみと申します。
ず〜〜〜〜〜っと「おかぴー」と呼ばれているので、みなさんぜひ見かけたらおかぴーと呼んでください。

そんな私は、夫と猫2匹と暮らしています。今回は自己紹介も兼ねて、私がどんな仕事をしていて、どんなところに住んでいるのか、なぜ大樹町に来たのか、ということを書いてみようと思います。

景色に一目惚れして「都会で暮らさない」ことをリアルに考えた2019年1月。

11年の東京生活でボロボロになり、2017年9月に、生まれ故郷である札幌にUターンした私。東京ライフの最後の方は、月に1回キャンプや登山など山の中に行かないとメンタルが保てないほどイカれていました。

「これからはもっと自分を大切にして生きよう!」と誓ったのも束の間、札幌でもなぜかボロボロになりながら働いていたんです。
そんな、2019年1月、私は元・大樹町地域おこし協力隊で、ゲストハウスHOUSE MOEWAオーナーである神宮司亜沙美さんの新居に遊びに行き、窓から見える景色に一目惚れしました。

「生きていくなら、こんな景色を見ながら生活したい(ボロボロになってもこの景色を見るだけで回復しそう!)」

すぐさま夫(当時は恋人)に連絡し、二人の人生をどう過ごしていくか議論を重ねました。幸運にも、夫は幼少時代を非都会で過ごしていたのもあり、「いつか自然豊かな田舎に住みたい」と思っていたようで、札幌よりももっと人が少なく自然豊かな場所に住もう、という結論が出ました。

目標ができたら、あとは動くのみ。『札幌から遠すぎず、空港が近くにあり、東京と行き来しやすく、景色が良くてネットが速い』という条件のもと、夫の憧れだったハウスメーカーに突撃し、土地探し開始!2019年のGWには実際に土地を見学したりしていました。

「いつか、田舎に住みたい」が、まさか「翌年に田舎に住んでいる」とは思ってもいませんでしたが、決まる時は決まるんですね。なぜこんなに早く決まったのかと言うと、私と夫の職業と、引っ越し慣れがあると思います。

地方への移住でネックになることの1つとして「仕事」が挙げられると思います。仕事どうしよう、仕事あるのかな…ということ。その点、私はフリーランスだったのと、その時既にリモートワークをしていたので、住む場所がどこであろうとも仕事ができる状態でした。夫もリモートワークに向いている職業で、かつ理解ある会社だったため、大樹町への移住を結果的に快諾してくれました(もちろん夫は上司から快諾してもらうために交渉したり、認めてもらうために仕事を頑張っていました)。
リモートワークができると、都会で働いていたときの収入を維持しながら移住できるし、会社のお金で元いた都市に行けたりするし、そもそも新たに関係性を構築しなくても良いので、かなりおすすめです。

「地域おこし協力隊」か「ただの引っ越してきた人」か。

2019年1月に大樹町に初めて足を運び、2020年5月には家を建てて引っ越してきてしまった私。「え!?住んだこともない土地に家建てるの!?」と、何度言われたことでしょう…流石に引っ越す直前は言われすぎて、早まった決断をしてしまったのではないかと不安になりましたが、大樹町も一軒家も快適です!心配してくれたみんな、ありがとう!

大樹町に住むに当たり、1つだけ迷ったのが「地域おこし協力隊として大樹町に行くか、ただの人として行くか」でした。実は元々、大樹町の地域おこし協力隊として活躍していた方々と知り合いだった私。当時の役場担当者も紹介してもらい、相談までしていました。
その過程の中で一番考えたのが「町のためにどう生きていくのか」でした。大樹町で地域おこし協力隊として何をしたいの?どんな町にしていきたいの?生まれ故郷である札幌のしごとをストップしてまでやりたいことなの?そんなことを考えていく中で、気づいたことがありました。それは「よく知らない町のために頑張れない!」ということ。
そうなんです、私、「良い景色がある」「ロケットを作っている」以外、何も知らなかったんです!確かによくそんな状況で家建てましたよね。引っ越してから知ればいいし、住んでから自分がワクワクできる町のことを探せばいい、と思ったんです。

「大樹町のためにこれをやりたい」それはとっても素敵なことですよね。できるなら私もそういう考えを持って引っ越してきたかったです。でもでも、そうじゃなくても全然良いんです。「景色がよかったから」「海の見える温泉が気に入ったから」「若い人たちが元気そうだから」「なんか面白そうだから」、引っ越してくる理由は、何でも良いんです。私、「意識が高くない」移住を推していきたい。

「意識が高くない」移住者の私は、今何をしているのか

じんちゃんに声をかけてもらって、大樹中学校へ『働くとはなにか』というテーマでお話に行ったり、高校生とアプリづくりについて話したり、大樹町民として町に貢献するチャンスも少しずつ貰っています。

きっと地域おこし協力隊ほどのスピードでは無いけれど、大樹町の知り合いも少しずつ増えました。知人の家の庭でヨガをしたり、畑に囲まれたお家の庭でフェスごっこをしたり、ご近所さんからお魚を頂いたり、ご近所さんと庭でバーベキューしたり。東京や札幌に比べて、視界が建物に遮られることがないので、空をぼ〜っと眺めたり、唐辛子を育ててみたり、デッキでコーヒーを淹れてみたり。

実は、コーヒーを飲める場所を作りたくて、カフェをやりたいな〜と思っています。お金をためつつ、物件を探し始めようと思っているところ。ハードに働けるし、思いっきり休めるし、自分のやりたいことにも挑戦できる、私にとってはそんな環境です。楽しく欲張りに生きています。

意識が高くても高くなくても、移住してみたら良いと思う。

相談を受ける、というよりかは、背中を押してほしいなって思っている方がいたら、ぜひぜひ連絡ください!息を吐くようにTwitterをしているので、DMくださっても結構です。「町のために」という高い志がある方は素晴らしい。でも、なくたって良い。大樹町に少しでも興味を持ってもらえて、少しでも好きになってもらえたら、嬉しいなと思います。

文・岡山ひろみ(大樹町在住)

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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