2022.05.14

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使い込まれた家具に、もう一度命を吹き込む…遠軽町の木工作家による「家具の縁結び」

家具の「材料」に特色が…

遠軽町にある、アンティーク家具や雑貨の店「nan ca deal(ナンカデイル)」。

イスやテーブルから、食器や小物まで、レトロな味わいのあるものが並びます。

営んでいるのは、木工作家の長瀬義幸さん。

自ら作った家具も扱っていますが、その「材料」に、特色があるんです。

この日、長瀬さんは、町内のある家を尋ねました。使わなくなった家具を引き取るのです。

託されたのは、50年ほど大切に使い込まれたイス。傷がつき、脚もゆるんでいて、背もたれがはずれてしまっているものもありました。

もう使えないけれど、捨てるのはもったいない…。長瀬さんはそんな家具を引き取り、「リメイク」しているのです。

蘇ってきた家具たち

これまでにも、たくさんの家具を蘇らせてきました。

布が破けてしまったイスは、丁寧に張り替えて、永く使えるように。

タンスは、金具を付け替え、ガラス扉のついたローボードに仕立て直します。

木箱も、扉をつけて、ガラスケースに変身させます。

こちらの踏み台は…

ノートがちょうど入る、本棚に変身。小さな引き出しもついているので、筆記用具も一緒に収納できます。

イスが変身したのは…

先ほど引き取ったイスたちも、うち一脚の背もたれがないことを、逆に生かすことにしたようです。

「今まで大事に使っていた家具ですので、その想いを消さないようにというのと、家具本来の良さを引き出すように修復しようと思っています」と話す長瀬さん。

出来上がったのは…昭和レトロなベンチです。

木の元の色合いをそのまま生かしながら、座面はレトロでかわいい柄に張り替え。足をのばして、くつろぐのにぴったりです。

長瀬さんが目指すのは、まちの中で資源を循環させる、「文化」をつくること。
「遠軽町は昔から縁があるマチといわれています。ここに集まった家具が、縁結び、橋渡し役として新しい人に渡ったらいいと思っています」

家具が変身する一瞬の感動だけではなく、「その前」に大切にされてきたからこその味わいを感じながら、長く長く使っていく…。長瀬さんの想いがこもったリメイク家具を通して、ものひとつひとつの大切さを、見つめ直してみてはいかがでしょうか。

***
nan ca deal(ナンカデイル)
・遠軽町生田原水穂251
・不定休
・詳細は店舗インスタグラム@nan_ca_deal

文:Sitakke編集部IKU

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北海道の女性たちの明日につながる“きっかけ”を届けるWEBマガジン『Sitakke』と連動して、道内各地で根付くパートナーメディアの編集者や様々なゲストを交え、北海道各地で親しまれ愛される、ローカルな人、モノ、場所をお届けします!

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