「え、看板が脱皮してる…!?」と思わず驚きの声をあげてしまいそうなこちらの写真がSNSで話題になっています。年に一度の大雪に見舞われている北海道・十勝の芽室町で撮影されたこの画像がTwitterに投稿されると、「脱皮だ!」「寒くて寄り添っているようにもみえる」「幽体離脱?」など多くのコメントと共に、2万件以上の「いいね」が各地から寄せられています。
どうしてこのような「脱皮」現象が起こったのでしょうか?投稿者である北海道放送・気象予報士の近藤肇さんにお話をうかがいました。
―今回の「脱皮」は、どのような現象なのでしょうか?
みなさんは、湿った雪が降った日やその翌日などに、ガードレールや橋の欄干などに積もった雪がヘビやひものようにおもしろい形をしているのを目にしたことはないでしょうか。
― まるで白い蛇みたいですね!
雪国でもあまり目にすることがないせいか、実はこの現象に名前がついていることを知っている人は少ないようですが、「雪紐(ゆきひも)」という呼び名がついています。雪紐は、北海道では、春先に見られることが多いです。真冬は気温が低く降る雪はサラサラで粘り気に欠けるからです。
視聴者の方から寄せられた、看板にくっついた雪がまるで脱皮か幽体離脱でもしているかのような「雪紐」のこちらの写真。正直、このような雪紐はこれまで見たことがなく、初めて目にした時は、思わず笑ってしまいました!ここまで太く長い雪紐が、元の看板の姿をほぼ保ったまま絶妙にゆがんでいる姿に楽しい衝撃を受けましたね~。
もちろん、雪紐の評価基準などありませんが、とにかく 見るものを圧倒する“凄さ” を感じました。こちらを撮影された方は十勝地方芽室町で農業を営む山上美樹彦さん。60センチ余りのドカ雪が降った数時間後、今月12日の夕方に撮影してくれました。「とても珍しかったので記録しておきました」だそうです。(近藤さん)
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近藤さん、ありがとうございました!
近年まれにみる積雪量の多さにげんなりしている人も多いと思いますが、今回ご紹介した写真のように、雪がもたらす神秘的な景色を見ることができるのも、雪国ならではの魅力ですよね。みなさんも雪がもたらす不思議な現象「雪紐」を探してみてはいかがでしょう?レアな雪紐を見つけたら、ぜひ、近藤さん宛にシェアしてみてくださいね♪
取材協力:HBC気象予報士 近藤肇さん
文:Sitakke編集部 ナベ子
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