「天気を味方にすると、暮らしはもっと快適になる!」をテーマに、毎日の生活に役立つお天気情報の”見方”を気象予報士がお伝えします。
今回は、2021年の天気を振り返ります。
2021年のスタートは、記録的な寒さでの幕開けとなりました。年末年始の札幌は、44年ぶりに5日連続で-10度を下回る
記録的な冷え込みで、凍結によって水道管が破裂する被害が続出。
札幌市水道局には、水道凍結などの問い合わせが相次ぎました。
ただ、根雪は平年より早く終わり、春の訪れは早くなりました。3月は北海道地方で歴代2位の高温となり、サクラ前線は急ピッチで北上。
松前で観測史上最も早い4/16にソメイヨシノが開花し、史上最も早くサクラ前線が北海道へ上陸しました。ただ、暖かい空気だけでなく、湿った空気も入り、
雨が多く日ざしが少ない春になりました。
夏は記録的な暑さと日照りになりました。北海道では史上初となる15日間連続で最高気温35度以上の
猛暑日が観測され、特に7月は北海道地方で歴代1位の高温になりました。
また、この夏の日照時間は史上最も多くなりました。
秋に入っても暖かい空気が残り、旭岳の初冠雪は9年ぶりに10月にずれ込みました。
道南では度々大雨に見舞われ、11月2日は木古内で道内の記録となる1時間雨量に136.5ミリの猛烈な雨を観測しました。
冬の訪れはゆっくりで、札幌の初雪は11月19日。最も遅い11月20日に次ぐ記録的な遅さになりました。
12月前半もほとんどの街に雪はなく、12月とは思えない景色でした。
***
経験したことがないような極端な天気となった一つの原因として、温暖化があげられます。海水温が上昇することで地球全体の温度が上がり、
雨雲も発達しやすくなります。変化の大きい天気に対して、防災グッズなどの備えはもちろんですが、
防災への一歩として、毎日の天気予報をチェックすることが大切です。これからもHBCの天気をぜひご覧ください。
来年は、穏やかな天気になることを願うばかりです。
***
写真:PIXTA(ピクスタ)
協力:HBCウェザーセンター 気象予報士:児玉 晃
児玉晃予報士が所属する気象予報士クリエイター集団「サキドリーズ」が運用するYouTubeチャンネルてんきよほうでは、日本全国の天気や季節の話題をわかりやすくお伝えしています。
パートナーメディア