2021.12.01

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家計のプロが解説!「お金が貯まらない人」5つの共通点

ファイナンシャルプランナーである筆者は、毎年100世帯ほどの家計簿を目にしています。見ていると「なかなかお金が貯まらない」という方には、お金の使い方や習慣に共通点があるものです。さて、あなたの家計はどうですか? 当てはまるものはないか、さっそくチェックしてみましょう!

1:洋服のバーゲンセールに飛びつく

バーゲンセールでお得に買い物ができたとホクホク。安く買えるのはうれしいことなのですが、計画的な買い物ではない場合、無駄にしてしまうケースも。値段が安いからと飛びついたものの、手持ちの洋服や小物類と合わず、着ることがなかったという経験はありませんか?

昔から“安物買いの銭失い”とはよく言ったものです。手持ちの洋服や小物類と合わせやすいかどうか、本当に必要かという観点で選んでみてくださいね。

2:お腹が空いているときにスーパーに行く

空腹で買い物に行き、あれこれ買ってしまったという経験はありませんか?

時間帯でプライスダウンするお惣菜や食材には、つい手が伸びがちですよね。賞味期限の近いものをプライスダウンしていることが多いので、結局食べずに無駄にしてしまうことも。食べきれる分だけを買うよう、意識してみてくださいね。

3:ストック癖・コレクター癖がある

筆者が相談を受けている中で、こんなケースがありました。トイレットペーパーや洗剤などの日用品費が家計の中で大きな割合を占めており、聞くとまだストックがあるのに定期的に購入しているとのこと。

ストック癖のある方には、過剰にストックをしないよう、収納場所と個数を決めることをおすすめします。また好きなものを集めるコレクター癖のある方も、「収納できるだけ」といった制限と、月の予算を決めてみてはいかがでしょうか。

4:買い物の回数が多い

筆者が行っている家計簿レッスンでは、購入した店舗ごとにレシートを仕分けてもらうのですが、あわせて1か月の買い物の回数もカウントしています。どのお店で月に何回、主に何を購入しているのかというところまで統計をとる中で、支出の多い家計の場合、買い物の回数が多いケースが目立ちます。

仕事に行くとき、外出のついでに飲み物を買おうとお店に寄る習慣はないですか? その際、飲み物以外のものを買ってしまうことも少なくないのではと思います。期間限定品などの甘い誘惑に負けないように、事前にマイボトルで準備をする、ペットボトルで箱買いしておくなどして、買い物の回数を減らすことをおすすめします。

まずはレシートをチェックしてみてくださいね。自分がどの店舗で月に何回買い物をしているのか、行動パターンを把握することで習慣に気づくことができます。

5:移動手段の自動車をローンで購入する

そして北海道在住の筆者同様、移動手段が自動車という方には、ローンにおける共通点が見られます。筆者の住んでいる地域では、一家に1台ではなく一人1台の自動車を所有するケースが大半です。10年おきくらいを目安に買い替え、世帯で数台所有するとなると、購入時にローンを組むことも。

重要なのはローンが終わったあとで、ついつい「ほっ」と気を緩めてしまいがちです。「ローンの支払いが終わったら、その分を貯蓄に回します」というお話をされる方もいるのですが、数年後にはまた乗り換え時期がきますよね。

つまりローン支払い後の貯蓄は、自動車の買い替え費用になります。すなわち「貯めていたはずなのに、貯まるとお金が出ていく」ということに。もし貯蓄に回したいのであれば、ローンを組まずに現金で購入し、ローンの金利分を運用に回す必要があるのです。

この自動車ローンについて、さらに詳しく見ていきましょう。

ローンと現金払いでこれだけ変わる

前提として、ローンは金融機関によって金利が違います。勧められるままローンを組むのではなく、累計でいくら支払うのかを確認してみてくださいね。『ローン電卓』などのアプリがありますので、それらを使って計算したらすぐにわかります。

たとえば300万円の車を60回払い(5年払い)で購入する場合は、以下の通りとなります。

銀行ローンの場合

ディーラーローンの場合

30歳女性が、10年ごとに300万円の自動車に乗り換えるものとして考えてみましょう。B自動車のディーラーローンを使用した場合と、現金購入をした場合で、総支払い額はそれぞれ以下の通りです。つまり、トータルで160万円の差が出ることになります。

では、現金購入のケースをさらに見ていきます。たとえば買い替え費用として月5万円を5年間貯めていくと、5万円×12か月×5年=300万円になります。これを次の乗り換えの購入資金とすれば、ローンで支払うはずだった金利分が手元に残りますよね。

その金利分6,613円を金利3%の金融商品で運用するとします。30~60歳まで30年間に渡って運用した場合、355万6,887円になります。

つまりローンを組んで買い続けるのと、購入金額を貯めて利息分を運用していくのとでは、160万円+355万円=515万円の差が生まれるわけです。60歳のときに515万円が手元にあるのとないのとでは、大きな差ですよね。

まとめ

今回は5つの事例からご紹介しました。「あ、私のお金の使い方に似ている!」と思われた方は、記事を参考にしてみてくださいね。

また最後にご紹介したように、ローンを組むときも資産を運用するときも、肝になるのは“金利”です。お金を貯めたいのであれば、今後の生活の中で、金利を意識してみてはいかがでしょうか?

文:FP鶴羽(ファイナンシャルプランナー)
HP:株式会社トリプルエム

【画像】nonpii / PIXTA(ピクスタ)

Sitakke編集部

Sitakke編集部やパートナークリエイターによる独自記事をお届け。日常生活のお役立ち情報から、ホッと一息つきたいときのコラム記事など、北海道の女性の暮らしにそっと寄り添う情報をお届けできたらと思っています。

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